倉敷地域自立支援協議会


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テーブルまび会議録詳細

テーブルまび2015年度 第3回ミーティング
会議日時
平成27年6月14日(日) 13:00〜
テーブルまび2015年度 第3回ミーティング

■ 日時:2015年6月14日(日)13:00〜15:00
■ 場所:真備公民館 箭田分館 集会室
■ 参加者:当事者H、当事者E、老健O、学生1、学生2、一般の人R、一般の人G、学生H、学生3、学生4、マインドD、当事者I、当事者X、学生5、一般の人I、当事者Z、当事者A、リーダー、学生6、学生7、学生8、学生9、当事者N、当事者D(敬称略)

―自己紹介と近況報告の後―

当事者H:「断薬」するのって危険かなあと思ってたけど、段々薬が減ってきて・・・ええなあと思った時もあって・・・。今日は、断薬について、皆さんどういう認識があるか聞いてみたい。

当事者A:大昔ねえ。「向精神薬は、飲んでもしょうがねえ。」言うたんよ。で、1ヶ月もたんで再発したなあ。で、薬、やっぱり、馬鹿にできんなあ・・・思うて。でも、薬って、だるうなったり、手が震えたり、呂律が回らんかったりして、でも、今、僕、必ずトランキライザー使うたら良くなると思うよ。きちんと薬を飲めば、必ず、良くなると思う。経験でもあるし、見たことでもあるし、聞いたことでもあるなあ。僕の先生おもしろうて「薬、どうする?何にする?言う通りにするよ。」言うよ。先生も薬出すのに苦労しょうるらしい。

リーダー:長ーい歴史を断片的におっしゃられまして・・・。

当事者Z:僕も前から薬って、考えもんだなあと思っていて、ダラダラ飲んでてもしょうがないかなあ。薬も仮説から始まるんですね。ドーパミンっていう、昨日ユーチュ−ブを見ようたら、薬の説明が出てて・・・、仮説で薬を使って、精神が・・・心が治るんじゃろうかって、不思議な、前々から、ねえ、大学A先生、薬って考えもんじゃなあ・・・。飲まないほうが、できれば飲まないほうがいいと思います。でも、僕は年金を貰うのに、薬は飲んでます。医者の指示通り。もう一つ、病院を変わっても、薬ってのは、踏襲されていくというか、前の先生の処方がずっと付いて回ってくる。先生が変われば、考え方だって変わるだろうし・・・(何を言おうとしとんかな・・笑)、あ、踏襲性か・・・、まっ、だから、ダラダラ飲んでてもしょうがない。で、精神医療に「寛解」という言葉まであるくらいなのに、「完治」という言い方はほとんどしない。どうですか?「完治」ってのがないていうのが、病気なのに、なぜ、って思うんです。また、片一方で、心の問題なのに、なぜ、医療なんだという矛盾した考えもあります。

一般の人I:私、ネットワークに入ってて、今日のテーマに丁度良いかなって思ってて、6月27日に岡山のきらめきプラザで、減薬の勉強会があるのでお知らせしたいと思います。私個人としては、薬は考え物だと思ってます。私自身も、体の病気の時もほとんど使わないです。

学生3:私も薬を飲んでるんですけど、薬を飲んでても飲んでなくてもあんまり変わらない気がするんですが、減薬とかするのはちょっとやっぱり恐いので、指示にしたがってます。

当事者N:僕個人は、飲んでても飲んでなくても、僕の状態は変わりません。だから、僕はいいんですけど、知り合いの中では、薬飲まないと倒れたりするような方がいらっしゃるのは、現実であるのかなっと、そういった方には、やはり、薬が必要なのかなとも思います。

当事者X:僕は常備薬として、飲んでますが、あってもなくてもあんまり変わらないと思うけど、薬を減らしたら、自分が自分で無くなる感じがするのが恐いので、飲んでます。

当事者I:パス。

マインドD:去年まで、精神科病院に勤めていて、・・・(聞き取り不能)・・・色々なケースを見てきたので、薬が要るか要らないかといわれると何とも答えが出せないんですが・・・(聞き取り不能)。

学生:私も、薬については考え物だなって思ってますが、持っていないと落ち着かないって人もおられて、薬は精神科医療には必要なものだなと思ってます。

学生:家のおばあちゃんが心臓の薬を毎日服薬してるんですが、薬があることで、一日気分がいい日とかもあるんですが、この前、その薬のせいで副作用で、ちょっと意識がなくなって運ばれたりしたので、それを受けてから薬を飲むことが絶対良いとか思わなくなって、必要な時とか、そうじゃない時とか、その人にあったものってのがやっぱりあるんだろうなという風に思います。

学生:必要があれば、薬も必要かなっと思うんですけど、まず、その前に飲む人が、それをどうして飲むんだろうとか、それを飲みたいわけじゃないけど、飲んだら、自分にこういうものがあるとわかって飲むことって大事と思います。私も祖父母がたくさんの薬を飲んでいるんですが、どれがどれかもよくわからないし、それが一つ一つ自分にとってどういう影響があるか、やっぱり、わかって飲むことが大事なのかなっていうのは、すごく感じます。

学生:薬は必要な人には、医療として、提供するべきだと思います。でも、最近、子供に向精神薬を飲ませるのはどうかという課題が出ていて、薬ってのは、その時だけじゃなくて、長年飲むことになるので、服薬期間が長い人は長いと思うので、副作用のこととか、ちゃんと自分に合ってるかとか、いうのを医師が、難しいと思うんですが的確に判断して、その人の生活、服薬ってのも、その人の生活の一部になっていくと思うので、周りの人からの説明も大事だなあと思います。

学生:僕も家族の立場なんですけど、祖母がずっと認知症の薬を飲んでいて、最近、その薬を増やしたら、確かに、認知症の症状は大分治まったみたいなんですが、昼、ずっと寝てたり、元気が無くなってきて、僕の家族とか面倒を見る側にとっては、楽になったと思うんですけど、祖母にとってはどうなんかなあと思って・・・、誰のための薬なんかなあって、結構、思ったりして・・・。

学生:自分は、最近、入院したことがあって、その時、お医者さんから、薬を飲んでの治療もあったんですけど、自分は「なるべく飲みたくないなあ。」って感じだったんですけど、飲むことによって、自分の体が良くなるんだったら、って思いで、薬をずっと飲んでで、ちょっとずつですけど、次第に身体も良くなっていったのかなあって・・・思うんですけど。まあ、薬だけが治療じゃないなあ・・・、薬だけが回復のための手段ではないなあと、僕は思いました。

学生H:私は薬は飲んだことないんですが、薬に何を求めているのかなってことは、考えておかなきゃなあと思います。それより、本人が、どういうことに困っていて、それをどうするために薬を飲むって言う選択をするのかってことを考えておかないといけないし、家族の側としても、何で困ってるから、この人に薬を飲ますっていう選択をするのかっていう・・・、お薬を出す側とかも、全員で、それを共通認識してないと、薬でしんどい思いをするのかなあと思ってるけど、あまり、薬のことは良く知らないので・・・どうかなあって思ってます。

一般の人G:春先にはずっと花粉症の薬を飲んでるんですが、同じ薬で、その年に効かなくなったり、効いてるんだけど、その時だけ、突然効かなかったり、自分の体を実験台にして、色々選んでます。

一般の人R:私、お医者さんから貰った薬を飲むか飲まないか自分で判断して飲んでます。腰椎すべり症という病気を持ってるんですが、痛み止めがたくさん出ます。でも、痛くなかったら飲まない。それから、逆流性食道炎というのをやりました。逆流性食道炎やると嚥下障害が出てくるんですね。誤嚥したら、肺炎なるとか・・・、この時は、先生の言うとおり、真面目に服薬しました。それから、睡眠導入剤を貰ってますが、俺は、眠らなきゃ眠らなくても良いんだっていう主義なんで、大体飲んだことないんですが、朝までまんじりともしない時もあります。けど、明日ちょっと、車、長時間ドライブ行くんで、ちょっと寝とかないとやばいぞっていう時は、飲んで寝るようにしてます。自分で判断して服薬してます。

学生:薬にも色々ありますし、人もそれぞれなんで、飲んだほうが良いとか、飲まないほうがいいとか、色々あると思うんですが、使用者本人が薬を理解して、服薬しないと危険が伴うこともありますし・・(以下、聞き取り不能)。

大学A:まず、どうして当事者Hさんはこの質問をしたんですか?

当事者H:マイナンバー制で、薬を管理するって聞いたんで・・・。まずは断薬から聞いてみようかなあと思って・・・。

―しばらくマイナンバー制についての雑談―

大学A:精神薬っていうと、私も苦い思い出も色々あるんですが、何年も前に当事者Zさんと対談した時に薬の話聞きましたよね。(以下聞き取り不能)。

当事者Z:専門家として、仮説の上に成り立ってる薬のことを、もうちょっとお話しをいただけたら・・・。

大学A:最近、このパターン、結構、嫌なんですけど・・・、身を潜めようかと(笑い)。私は、専門家でも何でもないなあと、自分に言い聞かせてはいるんですが・・・、(薬に関する)色んな記事も出ていて、色んな情報も多い中、その一つの薬って物にも、すごく左右されるなって思うんですけど、やっぱり、私も家族の立場で、家族が向精神薬を飲んでいた時に、私の家族の場合は、飲み合わせがすごく悪くて、とても副作用が強く出たんですよね。ほんとに、誰のための薬なのかなあって・・・、すごく苦い経験があるので・・・、やっぱり、そうした強く出た副作用に対して、お医者さんはどうしたかっていうと、さらに副作用を止めようと、さらに薬を追加したという経験があって、みるみる噛めない状況まで行ってしまったことがあったので、飲む人がきちっと最悪のパターンまで説明を受けて、その人自身がどう感じているかということを、きちんと医療側は、話を聞いて、なお且つ、本人さんに分かり易いように説明をして、納得を、お互いに了解を得ていくというか・・・。すみません。専門的な見解ではないけれど、当事者Zさん、このくらいで良いですか?何を求められているのか私わからないので、こんな感じで良いですか?

当事者E:薬の必要性とかいうことは、僕の経験から言うと、発病して、薬を飲んで、過激な思想が治まったのと家の壁を蹴ったりとか物に当たっていたのが薬で治まりました。それで、いくらか良くなって、自己判断で薬を止めたんです。そうしたら、独り言をぺらぺら喋りだして、周りの人に声を掛けられるくらい独り言が止まらなくなったんです。社会で生活していく上で、精神的な病状が悪化して、独り言が止まらないとか、物を壊すとかあると社会が受入れてくれませんよねえ。だから、自分的には大声出して「あいつが憎たらしい。」言うてれば気が済むんですが、それでは社会の中で生きて行けないので、適応性がないなと思って、もう一度、先生に頼んで薬を処方してもらったんですよ。それで、独り言が止まって、物を壊すみたいな過激な頭は治まって、で、パチンコ依存症みたいになったんですけど、それも「施設で作業に取り組みたい。」言うたら、2種類減薬してくれたんです。そうするとパチンコ病も治まって、施設に行って作業こなせて、生活のリズム、サイクルを取り戻すことができたんですよ。それには10年かかりましたけど、やっぱり、薬がなかったら治まらないというのがありますね。だから、薬をゼロにするってのは・・・、薬によって違うんですよ。僕の場合は薬がなかったら、そわそわして、こういう場で、そわそわして、人の話が聞けなくなるので、薬は必要だなと。で、何がどういう風に腹が立つのか聞かれたんですよ。それを具体的に言ったら、「だったら、そういうことが頭をよぎったら、精神的に不安になるから、そこを安定させる緩やかな薬を出しましょう。」と言うことで、眠剤の中にも恐怖に似たそわそわ感を緩やかに、夜寝てる間に・・・、朝になったらすっきりするっていうような薬をいただきました。すると、段々睡眠のパターンも良くなって、昼夜逆転することもなくなったし、僕の場合は、医者に申し出て、だんだん替えていただいて、安定して、ここ10年くらいは「まびの道」で、毎日作業が出来てます。薬は生活の手助けをしてくれるいう形で、僕の場合は受入れて飲んでます。

老健O:高齢者の介護に長年取り組んできて、認知症の薬が出てますが、同じ量でも、効く人もいれば効かない人もいる。全く副作用ばかりで、かえって混乱するなど、色々あるようです。「良いお医者さんは、ご家族にきちっと説明する。『これは、脳を活性化する薬なので、陽性になる。こちらは、抑える薬なんで・・・。』と家族にさじ加減を教えて、微妙なさじ加減をご家族がコントロールできるように・・・。」という話を聞いたことがある。私の母の場合は、作用が強く出るので、医者任せではなく、お医者さんに支援してもらって、家族が、きちんと使えるようにしておく必要があると思ってます。もう1つは、これまで、常識とされてきたような薬物療法の定義が変わってきていて、血圧・コレステロール・血糖値などを薬で下げることのリスクが、一般書にも書かれるようになってきた。薬を医者任せにしないという風に変わってきたということをひしひしと感じました。

当事者H:僕も薬はちょっと恐いなと思ってます。

当事者A:カアーッと気分が上がるとき、ほっといたら、変わらないんです。自分はそうなった時は、わからなくなるんです。誰かに止めて欲しいんよ、自分は。で、病院では、よく衝動行為いうて、ガラスを割ったりねえ。そういうのは助けを求めよんです。「僕は、もういっぱいです」言うて。で、薬飲んで治まらんと、やっとれんですよ。幻聴もバンバンバンバン入ってきたら、少々の薬じゃ治まらんし、そりゃ確かに副作用恐いよ、けど他に止めようがないから、薬いうのは、必要じゃと思う。パアーッと上がったりした時に、ただ耐えるしかないいうて、辛すぎる。

当事者Z:当事者Aさんの話に反対意見なんじゃけど、薬が必要なんじゃなくて、そういう時に、傍に安心できる人、たとえば隣にリーダーさんがおってくれれば、人が傍に居てくれれば安心感がある。(それだけじゃ無理なんじゃ。)それを薬だけで管理されるのはどうなんかなあと・・・。向精神薬は、高血圧の薬と良く似ていて、現状維持で良いと医者は思っている。良くしようと思わない。現状維持がベストなんじゃというところがある。高血圧は数値が見えるが、精神科は、どこが現状維持なんだと考えると、何にもないという時がいい時で、良くなっていくという方策が全然なされてないという風に僕は思う。だから、さっきの話だと、僕は信頼できる人が傍に居って、当事者Aさんが「俺はこういう思いなんじゃ。」いうのを伝えることによって安心できる人で、薬が・・・、薬を飲むなとは、言わんけど、少なくなったり軽くなったりするんじゃないかな。これはもう、いくら薬を飲んでも、治まらん問題でもそれはあると思う、落ち着く状態というのはある。

当事者A:そうなんじゃけど、しんどい時に、確かに当事者Zさんが言うように傍に人が居ってくれりゃあ、それで解決できることもあるけど、でも、実際問題・・・、24時間人が傍に居って「どう?」って話しかけてくれりゃあエエけど・・・、それも、したくない人も居るかも知れん。うざったいし、面倒くさいけん、あっち、行っとてくれいう・・・。

当事者E:僕の場合だったら、精神的な葛藤とストレスと不安とが入り混じったものが時折現れてくるんですよ。それで、胸が苦しくなって痛いのは、やっぱり薬を飲まないと治りません。安心感じゃあねえ。頓服貰ってるんで・・・。身体的に苦しいのは、薬が良く効きます。服薬して30分もすると、スーと肋間のあたりの痛みと違和感が取れて楽になります。

当事者Z:僕は身体的話はしてなくて・・・。向精神薬について言ってます。

当事者D:僕は、一日2種類を3錠飲んでます。個人的には、薬は無くしたいなあと思ってまして、以前個人的に止めたことがあって、かなり体がふらふらしたことを経験してるので、無くしていく時は、やっぱり医者の監視の元で減らそうと思ってます。薬は、身体にも、どっか上げりゃあ、どっかが下がると思ってて、それと震災などで、薬の供給が止まったら恐いなあと思ったりするんで、その他もろもろ、身体への影響も考えて、見えない影響もあるかもしれないし、止めたいなあと思ってます。

―この後、当事者Xさんより「障害者の行動を、障害として見てるか、性格として見てるか?」というテーマを頂き、皆さんで貴重な話し合いが続いた後、散会となりました。

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