倉敷地域自立支援協議会


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テーブルまび会議録詳細

テーブルまび 2016年度 第10回ミーティング
会議日時
平成29年1月8日(日) 13:00〜
 テーブルまび 2016年度 第10回ミーティング

■ 日 時:2017年1月8日(日)13:00〜15:00
■ 場 所:Beerまび
■ 参加者:当事者A、当事者k、学生P、学生Q、学生R、当事者j、当事者E、大学A、一般の人G、当事者F、当事者X、リーダー、当事者s、一般の人I(敬称略) 
     
― 自己紹介の中で、娘さんが、「4歳の時に広汎性発達障害と診断され、小学校5年生後半で不登校を経験、高校三年の夏休み初日に突如家出、死ぬ恐れがあるということで警察も動き、GPSを使って北浦和で確保、以後、三年半、家に居て、親も腫れ物に触るように過ごしてきた。今は落ち着いてきている。」という方のお話を受け ―

当事者A:一般の人Iさん、東京まで行ったんじゃなあ。僕は、あのぅ、米子まで行って、捕まった。(大爆笑)もう、いっぱい、いっぱいじゃったん、高校の時じゃった。その頃、発達障害って、なかったがあ。僕も、実は発達障害じゃったんじゃけど、米子で捕まって、警察官の人が来て、親父と学校の先生が迎えにきてくれて、家に帰って、車の中でも「わーわーわーわー」言うし、いわゆる躁状態だった。「腫れ物に触る」って、僕よう解るんです。あれから、ほんま、よう言われた。「浩一、勉強は良いから、高校だけは卒業して下さい。」で、まきび病院に掛って、入院して、精神病院って怖いなあいう印象があった、怖いと思ってた。で、症状がだいぶ落ち着いてきて、家に帰ったんじゃけど、学校行っても授業解らんし、保健室で過ごして、母ちゃんに、迎えに来てもろうたり・・・、で、家に居ったんじゃけど、僕、家に居っても、手出すし、口出すし、無茶苦茶だったわ・・・で、僕もちょっと成長したから、自分で何とかせにゃおえん思うて、リーダーさんのケアホーム入ったんです。でも、僕は、何時トンズラこいちゃろうか思うて、荷物も必要最低限しか持ってこないで、いろんなこと勉強したけど、世話人怒らせて・・・中略・・・、でも、恩人がいたり・・・、今、思うことは「家に引き籠るのは、いけん。」いうことと、「家に引き籠るんじゃったら、何かせにゃいけん。」いうこと、何か起こったら怖いよね。僕、完全なる自己中じゃったし、でも、悪いところは治ったんじゃけど、一つ「作り事」だけは治らんかったなあ。それと性格は直らんなあ。だから、自分の性格気にしながら生活せにゃあ、集団生活は出来んなあ。ありがとうございました。でも、真備に来て5年かぁ・・・、長かったなあ。

リーダー:5年ですかなあ・・・。長屋が出来た時に、最初に入ったお二人の一人、僕、覚えてる、5月4日 、その当時、当事者Aさんは体重130s、今の倍位。家に居って動けんかったから。ようここまでになったなあ。昔は、当事者Aさんが「岡山マインドメタボの会」の代表じゃった。今はもう、その先を行く人たちに譲って・・・。

当事者A:何か、見つかるんよ。僕も、たまたま、ケアホーム見つかったから、ここまで来れたけど・・・。親はねえ、やっぱり、ありがたい、いうのはよう解るんです。僕なんかねえ、無茶苦茶しとるけえねえ。

リーダー:ねえ。それが家を出て暮らして、目の前に当事者Aさんが居らん親は、本当に幸せじゃと思います。(大笑)いや、「こうして暮らしてる。」って、すごいよねえ。時々何かあるけど、周りのみんながフォローして、なんとか暮らしてる。ディオとか行ってさあ、買い物してる姿を見ると、一人でスーパーで必要な物をかごに入れて、買って帰って来る当事者Aさんって、昔じゃ考えられんよねえ。

当事者X:来た時には、ディオみたいなところに入ると、うるさくてかなわんって言ってた。(そう。)

リーダー:もう、パニックになって、出口が解らんようになって・・・もう、買い物どころじゃないみたいなねえ、そういう彼だったんですよ・・・。

当事者s:もう、普通ですよねえ。

リーダー:もう、感動以外の何物でもない。やっぱり、国際遺産に登録しよう。

当事者A:やっぱり、努力は、せにゃいけんけど、人と環境が備わったら、変われる。努力は、せにゃいけんけど・・・。

― 中略(当事者sさんの妹さんの家の困りごとと当事者Aさんの「長屋まび」での苦労話) ―

リーダー:まあ、人の力いうか、傍に人が居ってくれるいうのが・・・、親じゃ中々出来んのよ。親子の関係の中じゃ、ああいうことは、中々出来んのじゃけど、他人が叱る時は叱ってくれたり、褒める時は褒めてくれたり、ありがとういうてくれたりすりゃあ違いますわなあ。

当事者j:まびの道でも、毎日通ようりゃあ、エエことがあるいうことがよう解りました。嬉しかったです、皆から褒められたら。だから、これから一人暮らししても、頑張ろう思います。

リーダー:当事者jさん、諦めない人でねえ。すごいですよ。

当事者j:片付けでも、途中で終わるいうことが出来んで、頑張る、頑張るで、後からしんどうなって疲れて寝てしまうんじゃけど・・・、それでも、頑張らにゃあいけのんかなあと思うて頑張りょうたんじゃけど、気を抜く時には気を抜くことも大切かなあと学びました。でも、やっぱり、頑張りょうると、良いことが起きます。片付いたら、綺麗じゃなあ、言うてくれるし、人にはないモノ持っとるなあ言われると、「あー、それは、お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、皆のおかげじゃなあ。」と思います。・・・中略・・・それから、この中にも、皆、辛い思いしょうる人がいっぱいおるから、そんな人を、リーダーさんが、皆で認めてあげられるから、私よりリーダーさんが長く生きてるから、よう解ると思います。私が部屋を見つけてもろうたらありがたいなあと思うとったら・・・、歩いて行けるそうだから、歩いていける範囲で見つけられるそうだから、頑張れる思います。

当事者s:2年ぐらい前から言われてますよねえ、当事者jさん。「一人で暮らしたい。」いうてねえ。「マインドホーム@に入りたい。」言うた時も、お風呂が深いから駄目いうて、かなり皆から色々言われて、まだ、無理無理言われて、一度は、諦めかけたのに、諦めずに来てよかったなあ。頑張っとるなあ。

当事者A:当事者jさん、僕、ケアホームでずうーと一緒だったけえ、見とんじゃけど、リーダーさんが言うように、諦めんのよ、絶対。喧嘩になっても諦めん。それから、もう、やっぱり、出るのが無理な時期もあったんよ、確かに。病気が激しい時は・・・。僕も、えっと、脅されたり、文句言われたりしたけど、でも、やっぱり、ここのケアホームだったからよ、ここまでできたのは・・・。

当事者j:皆が支えとるから、支え合いがあるからの、リーダーさんじゃけえ、そう思うてくださいよ。皆が支え合ってからのリーダーさんじゃけえ、それをね、よう考えて、皆でこれから少しずつでも、恩返していかにゃあいけんよ。(えっ、リーダーさんが返すの・・・?)

リーダー:はい、頑張ります。(お互いにね。)でもねえ、そうなんよ。マインドがすごいなあと・・・、皆すごいなあと思うンは、やっぱり、皆さんが、皆さん同士でされる・・・、どういうんかなあ・・・、(支え合い。)

当事者j:皆さんが努力されとることが、言葉になり、表情になり、全部出とるけえじゃ。それを、リーダーさんが認めて、褒めよるけえ、皆がついてくる。

リーダー:いやぁ。すげえ、すげえですねえ、やっぱり。治す人と治される人、指導する人とされる人とか、健常者と病気とかじゃないんよなあ。みんなが、何かしら自分の出来る支え合いをされますから・・・。

当事者j:リーダーさんがここでビール作ったりしょうるおかげで、みんな、シール貼らにゃいけん、これせんやいけんいうて、皆、考えてくりょうるんじゃけえ、そのお陰じゃあ、皆が努力しょうる、リーダーさんも努力しょうるし、皆も努力しょうる。皆で作り上げた会社じゃけえ。

リーダー:どうしたん、今日、当事者jさん。(代表して言うてくれちゃった。)もう、一人暮らし、目の前ですなぁ。

一般の人I:今、当事者Aさんや当事者jさんの話を聴いて、非常に胸を打たれるというか、説明できないですけど、すごく、力があるというか、例えて言えば三輪明宏さんのヨイトマケの歌を聴いた時みたいな感動・・・、すごく何か、感銘を受けました。

当事者s:私も入った頃は、皆さんが話してることとか、やってることで感銘を受けることが多くて・・・、自分自身の体験で語ってるし、本当の気持ちをストレートに言える場所いうか、喧嘩したり、脅されたりのかなり激しいバトルが、作業所とか、長屋でもあるんだろうけど、でも、そういうことがあっても、少ししたら、お互いにそれぞれ考えて、反省するところは反省して、ずーと、それで一緒に・・・中略・・・人と関わるのも良いなと思えたのは、マインドのおかげです。最近は、リーダーさんじゃないけど、皆、すごいなと思ってます。

当事者A:僕、49年間生きてきて、ここ1年が一番幸せかな?コミュニケーションがあるけえな。リーダーさんが居るけえ言えるんじゃろうし、知っとる人が居るけえ言えるんじゃろうし、こういう場があるけえ言えるんじゃと思う。そうひねくれて無いと思うんじゃけど、ちょっと言うた言葉で、相手を傷つけたり、相手に変に取られたら、それに対抗いうんじゃないけど、また、変に取らにゃいけんし、で、自分がぼろぼろになってしもうて・・・。

当事者s:本当に言いたいことが、言えんようになってしまうんよなあ。で、自分でも解らんようになる。(そうそう。)でも、人間らしいよなあ・・・、その方が。何か表の世界に行くと感情的になったらいけないみたいな、駄目な社会人みたいな・・・仕事中も皆、感情出さない。感情を抜いてないと仕事がスムーズに行かないみたいな。何かやりにくい。私なんか何をするにも気持ちが出てしまうので、うまくいかないってのはありますね。

リーダー:当事者Xさんなんか、何か思われることないですか?

当事者X:さっきの当事者sさんの話で、子供と親の関係って、すごく刺さってるんですが・・・、自分の世界に入って、外の世界に対して反発ばかりっていうのが、やっぱり、自分でもあって、自分でも、まだ、碌な夢も希望も持ってないのに「自分はこうする。」って言って、結局、何も見つからずに、自分の世界に入って、で、何か、親ってどうしてるのかなって思った時に・・・、だから、親って偉大だなっていう風なことが解ることもあるんですけど、やっぱり、近くに居るとギャーギャー言ってぶつかり合ってしまうので、あの、こう、離れてた方が良いなあと思うんです。そう思っているうちに、Kさんていう方がリーダーさんを紹介してくれてマインドに来たんですけど、来たら、やっぱり、親はすごい待っとんよいうて、まだ、心配掛けてる部分もあるんですが、自分で動いてみるきっかけを与えてくれた・・・。

当事者s:子供は親に反発して、自分の世界を作って行くとか、やりたいことを作って行くけど、親は、もう、古い人間だから、理解できないのは当たり前だと思うんです。今の時代とか、これから先の時代を作って行くのは若い人たちだから。親の立場としては、あんまり口出しせんほうが良いと思うんだけど・・・。

当事者A:障がいを持って、障がい者になると、親は、気を使うんょ。違うんょ、やっぱり、物の言い方が・・・。僕だって・・・、僕に言うことと妹に言うことは全然違うし・・・。特に父ちゃんやこう「当事者Aは、そういう病気持っとんじゃから・・・。」言うて、許してくれる部分があるんよ。もう、これは、諦めて、治らんと思うたら一切言わん。自分の葬式の段取りもして、墓も作って、僕が太とっとるけえ、喪服が入るかどうか、そこまで心配してくれとる。そこまで、親は考えてくれとる。(完璧や。)

当事者s:そこまで考えとる親は、呆けんし、長生きするんょ。心配がある人は 死ねんのよ。

当事者X:うちの親、60なのに、「還暦じゃけえ、早よせえよ。」言う。「早よ、仕事に就け。」とか・・・。

当事者s:心配してくれてありがとう。でも、後のことは、自分で何とかしますから、安心して死んでください。言うてあげたら?

当事者A:僕は、もう、病気のことはあんまり考えんようにしとんよ。これからのことを考えよう思うて・・・。

当事者s:みんな、そうやって、悩んで、悩んで、自分で区切りをつけるんじゃ。

リーダー:「親は、偉いなあ、親に感謝です。」なんて言われたら、親、泣くんじゃないか。親、泣くでえ。

― 中略 ―

当事者s:大人とかが、自分が経験したことで、成功したことじゃなくて、失敗したことで学んだことを、子供とか、周りの若い人に伝えていったら、ねえ。若い人が、自分で経験した時に「あー、そうなんだ。」って、もっともっと、深く考えたり・・・、頭の良い子は、話を聞いただけで、こういうことになるから気をつけようとか、 どうしたらいいかと色々と考えるきっかけになるんじゃないかな。結局はコミュニケーションですよね。子供だけ、苦手な人だけに求めても・・・、先生とかお医者さん自体が苦手なんですよ、今。話がちゃんと通じないとか、話が、して貰えない。ちゃんと説明してもらえない。コミュニケーションが取れない。

当事者A:落ち着くと解るんじゃけど、かあっとなっとる時は解らんわけよ。話を聞けれんのよ。

当事者s:じゃから、こっちが考えることじゃなくて、大人とか、お医者さんが考えることなんよ。それを全部、子供とか、障がい者とか、患者とかに押しつけてる。自分が出来ないから、ごまかしてる。「薬飲め。」 しか言わないし、お医者さんは。学校の先生も悩んでて、親が相談しても、「あー、そうですか。」いじめられとっても、「あー、そうですか。そんなのは聞いてないです。」みたいなことで・・・全然受け取ってない。言いたいこととか、気持ちとかを受け取る感受性がない、それこそ、人としての心を押し殺して、仕事はしないといけないみたいな・・・という、頭で、そういうことになっちゃってるから・・・。こっちが言っても、響かないみたいなところがあって。すごく違和感があって、人間と喋っとんか?ロボットの方が、まだ、ちゃんとした答えをくれるなって、最近すごい思ってしまう。何か恐ろしい世界です。

リーダー:それで、マインドで、出会った皆さんは、やっぱり、いろんな苦労をして来ておられたり、当事者sさんが「表の世界と裏の世界」という言葉で言われとったんだけど、 一般的な社会の価値観とかねえ、大学ちゃんと行ってなかったら、この子どうなるんじゃろうかという親の価値観と、そこから、もう、どうもならんかったわあ、という諦めねえ、底を打つというか、そういうところまで経験した人の価値観って、やっぱり変わってきますよねえ。もっと深ーい、人の生きるってことの深さみたいなことに気が付いていけた人の、いろんな苦労をして来られたから、そういう人たちだからこそ、この世界が作れるんじゃないかなあって言う気がするんですが・・・。当事者Eさんなんか、何か思われることないですか?

当事者E:さっき当事者sさんが「お医者さんが親身になってくれない。」言われたんですが、その、受け答えで、家に帰って思いだして、反省したり、これからの対策を考えるんですけど、本人が一番楽になれるような言葉を置いていくんですね、前もって、で、家に帰った時に、「あっ、先生は、言葉はこうだったけど、本当に伝えたいことはこうだった。」というところを韻を踏んで考えると、やっぱり、一度より二度目は含まれてることに気がつくんですよ。だから、面談している時に、どうも受け入れてもらえてないなと思っても、よく、家に帰って、色々考えてみると、段々に、先生の言葉が入ってきて、その言葉+αで、身体的にしんどいところを薬で抑えて安定をさらに図ると・・・いうような感じで・・・、やっぱり、診察は大事ですね。当事者sさんがもっと切羽詰まってると、先生の対応も違うと思いますが、当事者sさんの状態が、まだ大丈夫いうことじゃないですかねえ。

― 中略 ―

当事者s:私、最初は「産後うつ」って言われてて、眠れなくて、薬を処方されてて、薬によって「躁」が出たんじゃないかなって、自分では思ってるけど、そうなって、何が原因か解らないけど、お医者さんも解らないけど、こういうのは事実として受け入れるしかないし、薬による影響か、自分か、ストレスか、解らないけど、そうなった事実は残ってしまうじゃないですか。で、障がい者で、精神医療の方を先生の診断で取っているので、もう私は精神障がい者みたいな・・・。そっから先は、過去は消せないので・・・、でも、経過っていうのは、自分でしか解らないので、それを聴いてもらえないいうのは・・・、自分がやってきて、病院に掛るのは、お医者さんに何らかの治療を求めてきてるのに、逆戻りするみたいな・・・ことになると、もう、必要ないかな?みたいな・・・。余計、精神状態や病気が不安定になる。

当事者E:一定の期間で、結果が出ないと信用できないことがありますよねえ。僕がレジスタンいう薬を安定剤ですよと言われて飲んでて、すっごい不安が募って、パチンコに行かないと治まらない、そわそわそわそわするんですよ。うちの親が「その精神不安定剤を飲むの止めい。」言うて(大笑)・・・、「まびの道」が立ち上がって、「作業所に通いたいんです。」言うたら、「その安定剤は眠気が来るから。」言うて外してくれたんです。で、一週間程たったら、何で僕はパチンコ行きようたんかなあ、2万も3万も取られてねえ、まだ、バイクに乗ってガソリン代払うようた方がまし・・・っと、ハッと気づいて、パチンコのパの字も行かんようになりました。

当事者s:薬飲まない方が我に返るというか、ちゃんと自分の本来の考えというか、頭になる。

当事者E:あれはなんだったんだろうって思いますよねえ。(ありますよねえ、返せみたいな。)

リーダー:この話は、多分、ずっと続くんじゃと思いますが、ただ、これも答えが一つじゃない世界で、皆それぞれの人の歴史の中での話やから、多分、答えはないと思いながら、でも、すごく大切じゃなあと思ったのは、医療って、ホントに医療が全部助けられないじゃないですか、マインドでは「人薬」いうて、おっしゃられるけど、医療以外のものがもっとたくさんあったら・・・、医療って、やっぱり、どうしようもない時、人ってどうしようもない時があると思うんです。自分で自分をどうしようもない時が、時にはある。後、周りの人が、もう、持たんという時もある。そういう時にねえ、僕は、医療従事者の方割れとして、悪役をするんです。嫌がってる人を僕は押さえつけて、看護婦さんが用意していた注射器を身体に刺すのを抑えるところの係をしてたり、その人を、ぐったりしたその人を保護治療室にお連れしたりということをやってきた人間ですから、その時に、でも、出来るだけ「大丈夫って。」丁寧に、その人を粗雑に扱わんという、守らにゃあかんということで、やっぱり・・・。時に、人ってそういう時って、すごくあるんだなあって教えてもらった、でも、お連れした後は、ちゃんと次の日に、鉄格子の前に行って、正座をして、手荒な事をして申し訳ありませんでしたいうところから、信頼を回復していく、これが精神医療の仕事なんやなあっていうことを教えてもらってきました。

当事者j:でも、腹が立って、腹が立って仕方がない。

― 中略 ―

当事者s:私と同じように、病院に掛っても、ずっともやもやして、余計、精神的な不安感とか、家族とのトラブルとか、親も信じられなかったり、病院行ったら強制的に、そりゃあ、そういう仕事じゃからしょうがないとしても、本人は傷ついて、信頼できない。それで、リーダーさんみたいに後で謝ってくださる人ばっかりじゃないし、それに気づかない人が増えてる。医療従事者なり、本当だったら、障がい者のケアをする立場の人が、逆に、患者さんとか本人を傷つけて、どんどんどんどん症状が・・・、「あんたは、おかしいんじゃから。」と言われると、本当に自分はおかしいんじゃ、病気じゃから薬飲まにゃいけんのんじゃって、私も自己暗示にかかって・・・、でも、本当に望んでるのは、普通に接してもらって、私がどうしたいかいうのを・・・、別にお医者さんで治るとも思ってないし、でも、しんどいいうのをどうしたらいいかっていうアドバイスが欲しかっただけで・・・、それを求めても無理なんじゃなっていうのは、解ってるし、自分が調子が悪くなったらどうするかっていうのは自分の責任じゃから、今まで掛った先生が悪いってことを言いたい訳じゃない。先生はそれなりにちゃんと診断してくれて、話を聴いてくれて「薬は、治療で、こういうのを飲んでください。」いうて、次に行ったら「様子はどうですか?」って聴いてくれるのは、どの先生もしてくれる。患者さんも増えてるんで、一人の人にそんなに時間が取れないってことも解ってるし、それだったら、私もひどい時には薬も貰いに行ったこともあるし、先生に電話で、どうしたらいいか聴いたこともあるんで、それは、ひどい時は、最終的には薬に頼る、お医者さんに頼るしかないなあっていうのは、当事者Eさんや当事者Aさんが言われとるのと一緒で・・・。そこは、反抗とか、人のいうことを聴かないで来たわけじゃない。でも、自分の考えは、ちゃんと伝えていかないといけないかなっと思って。ちょっと強くというか、言うところがなかったので・・・、そういう人もいるというのが伝われば良いかなと思って、そっから先は、強制はない。

当事者E:リーダーさん、学生さんたちに、今の話について、ちょっと意見を聴いてほしいんですが・・・(そうですね。)若い人の意見を聞いたら、違う視点で・・・。

リーダー:今日、せっかく来てくださって、感じたこと、何でも良いんだけど・・・。

学生P:じゃあ私からいきます。(はい)今日こういう場に参加させていただいて、皆さんがそれぞれ自分の思っていることとか、考えておられることを自分の言葉ではっきりと語られていたり、答えが出ないような話でも、皆さんが妥協せずに、それも、自分の言葉で、答えが出なくても、皆さん真剣に語られているっていうことが、普段、日常生活でそういう機会ってないので、本心から語るっていうことも、答えが出ない話をするってことも、中々、普段出来るようなことではないので、今回、こういう場に参加させていただいて、まあ、何か、率直な感想としては「素敵な場だな。」という風に思いました。今日はありがとうございました。

学生Q:こういう場で、こういう話を聞いたのも初めてだったんですけど、私は、あんまり人に、何か、悩みを相談したり、言えるような感じではないので、こういう場があってこその話だったのかなと思いました。今日はありがとうございました。

学生R:今日はここに来れて本当に良かったなって思います。私も、6年ぐらい引き籠っていたんです。中高行けなくって、その時の話を、あんまり、することが好きじゃないんですけど、でも、言っていい場所があるんだなって思えたことと、母がそう鬱があるんですけど、辛かった時のことを思い出すと、つい、お母さんに「お母さん病気なんだから・・・。」って・・・、私は実家に帰るたびに・・・、この年末も言ったなあって・・・思って、もっと、もっと大事にしてあげなきゃだめなのにって思ったのと、やっぱりお母さんのいない・・・とか・・・これからも楽しく一緒に暮らしたいなあと思えたので、ここに来て、本当に良かったです。

リーダー:いやあ、すごいねえ。ホントに、毎回思いますけど、でも、やっぱり、こういう当事者の人たちの本当の声を聴ける専門家が少なくなってる。当事者sさんおっしゃったとおりで、医療現場も殺伐としてきている。そうでないものを学んでいって、若い人たち、また、縁を作ってくださって、今日は本当にありがとうございました。いやあ、やられるねえ。本当に、やられるねえ。

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