テーブルまび2016年度 第3回ミーティング |
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テーブルまび2016年度 第3回ミーティング
■ 日時:2016年6月12日(日)13:00〜15:00 ■ 場所:Beerまび ■ 参加者:マインドE、当事者v、当事者O、当事者k、一般の人G、当事者x、当事者E、学生O、当事者D、リーダー (敬称略) ― 自己紹介と近況報告の後 − リーダー:さっき、当事者xさん、クラシオに行かれたとか・・・、くたびれてはる・・・って言われてましたけど・・・。 当事者x:僕、基本、小心者で、こんな面構えしてますけど、カフカ(哲学者・小説家)みたいなとこがあって、葡萄作りょうても、あっこが心配ここが心配、あれも心配これも心配みたいな・・・、パートのおじさんおばさんに申し訳ない。薬のせいなんか、おじさんおばさんの三分の一も出来んような状態で、それでもエエ思うて、一生懸命頑張りょうるんですが・・・、なんか、もう駄目、思うて、クラシオに入れてもらいました。でも、出てきても、たった、三泊四日位じゃ、何の変化もなくて・・・、先生に「どうしたいんか?」って聞かれて、「入院したい。」って言おうかと思ったけど、僕が居らんと・・・。 ― お客様で、話が中断、話題が変わり ― 当事者D:さっき、車の話したけど、都市部の運転とか怖くて、一方通行の見落としとかがあるんじゃないかと心配で、自分の見たものが信じられないというか、自信がないというか、視覚で捉えたものが。(標識とか?)そう、標識とか、ADHDの傾向とかあるんで、で、僕は、注意欠陥の方が強いかなあと思ってたけど、最近、多動性、これって、良くいえば、行動的なんだけど、じっとしてられない、衝動性の方もあるかなあって思って、今度、まきびで検査してもらおうと思ってるんだけど、皆さんは衝動性とかに悩まされたことあるかなって聞いてみたい。 当事者k:衝動性って、わかりやすくいうと? 当事者D:夜中とかに、あそこに行きたいな、とか、これが欲しいなっと思ったら、夜中で、店も開いてないのに、ものすごく行きたくなって、無理だってわかってるのに、すごくやりたくなって、それに悩まされる。 当事者v:ある。(ある?)ここくる前に、都市部に居ったんだけど、そこは、マグドナルドもあって、カラオケとかもあって、「行こう。」と思ったら、行ってた。そこに出来る状況があれば、行ってた。 当事者D:止めようと思っても止めれない。 当事者v:止めれん。落ち着いてきたら、止めれるんじゃけど。こっち来て、何もないから・・・。 リーダー:行く所が、何もないから・・・。 当事者v:パソコンとかゲームとかで、ごまかしたりしよるんですけど。 リーダー:「したいしたい。」って思うんじゃろう。 当事者D:それ以外のこと考えられなくなる。それ以外のこと考えようと思っても、また、それが追っかけてくる。目の前にすごく出てきて、こうやっても、こう来て、その思考に引き寄せられる。って、感じになる。イメージが・・・。昔からあったけど、あんまり意識してなかった。それが、社会に出て、他の人と話したりして、情報を知るにつれて、自分にもあるんじゃないかなあっと思って来だした。確定とは言えないんじゃけど・・・。自分では、ちょっと困ってる感がある。 リーダー:お困り感があるんですなあ。 当事者k:基本的に興味があることだけ? 当事者D:やっぱり興味があることの中で起こるなあ。 当事者k:僕ねえ。こういう病気になる前は、あった。興味あることがあったら、晩でも、チャリンコ乗って行こうかなって・・・。逆に、この病気になって、興味が湧かなくなって・・・。逆に、しんどくなってきて・・・無くなったんだけど、そういう体験はあった。 リーダー:その考えに、追っかけられたり、頭の中を占めちゃったりして困ってる?そういう時はどうやって対処するん? 当事者D:我慢するとか、耐えるとか。みんなはどう対処してるのか聞きたい。楽になりたいなあと思うから・・・。 当事者k:僕は、前は、違う興味があるものに・・・、たとえば、ゲームがあったら、あそこに行きたいと思っても、ゲームするとかして、時間をつぶしてた。 当事者D:ちょっとエネルギーをずらして・・・。(そうそう。)ふうん・・・。 リーダー:人それぞれなんじゃろうなあ。 当事者D:逆に、今の当事者kさんの状況みたいに何も興味湧かんというか、やる気せんいう時もあるんよ。結構両極端なんよ。逆にやる気が湧かん時は、何をして過ごしてるんかなあ? 当事者k:寝てた。寝るのが一番。寝て、次の日になったら変わるから・・・みたいな。寝てたねえ。僕の時は。ただただ、しんどいだけで、寝て、朝を待つみたいな・・・。朝、起きれん時もあったけど、そういう時は、朝も寝てた。 リーダー:時間が過ぎるのを待ついう感じなんかなあ?(そうです。) 当事者O:おんなじこと言われましたねえ。先生に。耐えなさい。耐えとれば、また何時か楽になる。我慢しなさいと言うね。あなただけじゃないんだ。みんな我慢してるんだよってね。言ってくれたね。少し楽になったね。自分だけじゃないんだって・・・。 当事者D:確か、焦りょんかも知れんな、今。 当事者O:若いからじゃ。年いったら、いろんな面で衰えてきて・・・、若いゆえの悩み?と言えるかな? 当事者D:何ぼか、それこそ経験積めば・・・。何となく・・・。 当事者O:自分の対処の仕方とか・・・。人それぞれ、見えてくるんじゃないかなあ? ― 中略 ― リーダー:さっきお客さんが来て、途中止めになってしまったけど、当事者xさんが話してくださりようた話を・・・いろんなことが心配で、クラシオに非難されて・・・。 当事者x:自分の中では、第3コーナー回ったところで、 リーダー:クラシオでの生活って、どうなんですか? 当事者x:思いっきり、自分を甘やかして・・・食っちゃ寝。僕が行ってる作業所の所長さんが、よく「したいと出来るは違うんよ。」って、言うんですが、そうじゃなあと思うて・・・。 当事者k:僕、何にも出来んと思っとけど体調がかわると、考え方も変わって「出来る。」って気になったので、当事者xさんも、体調で考え方が変わるかも・・・。 当事者x:あると思います。 リーダー:仕事というのは、なかなか大変じゃよな。薬飲みながら、仕事するいうのはねえ。 当事者x:薬の副作用ってあるんじゃないかと思って・・・、(ありますよねえ。)比べてもしょうがないけど、70のおじさんの方がよっぽど仕事が出来て、どうしたらあんなに動けるんじゃろうかと思って・・・ リーダー:強い薬を飲まれとったら、しんどいじゃろうなあ。僕なんか25ミリのヒルナミン飲んだら、次の日起きれん。 当事者E:まびの道には、知的の方もおられて、薬を飲んで居られないんで、やり方を覚えると速いんですね。僕らは、薬を飲んでるんで、反応に時間がかかる。でも、仕事を止めてしまうと中々戻れないんで、しんどい時は、仕事を減らしてでも、続ける方がいいと思います。(ありがとうございます。) リーダー:仕事頑張って、頑張りすぎて、体調崩して、入院して、入院費払うたら、何をしょうるかわからんもんねえ。 当事者E:傾向として、一ヶ月位グワーと頑張って、二ヶ月目に入って、疲れてきて、三ヶ月目になると、本人、来ることさえできない。そういうサイクルになってしまって、繰り返す方がありますね。だから、僕の場合、所長さんなんかは、体調に合わせて、午後からでも来て、少ない仕事から始めて、段々ペースを作っていく、いうのを勧めてくれます。 当事者x:仕事を手伝ってくれるおじさんおばさんには、カミングアウトしとるけえ、「しんどい。」いうたら、ホンマに休ませてくれるんじゃけど、(良いですね。)ありがたいです。それでも、こういう有様で・・・、駄目いうか、もう、無理じゃなあと・・・、自分で限界を感じるいうか・・・。 当事者E:僕なんかもフルーツネットですが、しんどい時があった。葡萄なんか、自然相手ですから・・・。 当事者x:そうなんです。今年なんか、温いんで、待ってくれんのですよぉ。 リーダー:それかぁ。休みがないんじゃ。こっちのペースで、出来んのですねえ。生き物やから・・・葡萄さんのペースに合わせにゃおえんのじゃあ。(そうです。)追われる時には、すごい追われるんじゃあ。 当事者x:そうです。規則正しい生活が大事言われて、9時か10時には寝るようにしょうたんですけど、2時頃、目が覚めて、早朝覚醒が始まり出してから、その時は、ヘッドライトつけて作業をしたりとか、そういうので、無理したんかなあと・・・今になって、思えば。 当事者E:病気と闘いつつの作業ですもんねえ。大変ですよ。で、妹さんがメインでやってくれるようになって、自分は、体調によって、出来る時にする。出来ない時は、苦しいですからねえ。「申し訳ないけど、お願いします。」いうのが発信できると良いですねえ。僕も、一時、ボルトのネジが締めれんぐらい、頭がパンパンになってしまったことがありました。で、「あんた今日は何にも出来ないから、帰ろう。」言われて、バンに乗せてもらって家に送ってもらったことがありました。体調の悪い、苦しい時には出来ません。ですから、それをはっきり提示して、出来ない時に応援が入るような条件を作れれば、出来ると思いますからねえ。僕は、葡萄はやったことがないけど、大変だと思いますよ。 リーダー:結構、上を向いての作業がねえ・・・。しかも、生き物やから、待ってくれない。よう、べてるなんかが「安心してさぼれる会社」とか、言いますが、ドタキャンが出来るというか、「今日はしんどいから休みます。」「良いよぉ。」というような仕事場が、必要ですなあ。 当事者v:ちょっといいですか?仕事って、お金を稼ぐ仕事だけじゃなくて、もっと大きな意味の、仕事もあると聞いたことがあって・・・。たとえば、僕、最近、親子クラブってのに行ってるんですけど、役に立ってるかなって、それって、一般的には仕事とは認められないかもしれないけど。大きな意味で、仕事と言えないかなあ・・・。 リーダー:マインドでは、「仕事」っていう意味は、その人の役割というか、金儲けだけが仕事というようにはなってないんで・・・、誰かが「ありがとう。」って言ってくれたり、誰かの役に立つことが「仕事」やいうて、マインドは、それを大切にしてるんです。 当事者v:僕もここに来て、8か月位経つんですが、「お金稼ぐことが仕事」やと、ずうっと思ってて、仕事してないやんとか・・・自分を責めてたんですが・・・、生活とプライベートと仕事というか作業の時間とか合わせた、すべての中で、時間関係なく、マインドでは、そういうすべての中に、仕事っていうのがあるんじゃないかなって、思うんですが・・・。 リーダー:役割っていうふうに(役割ですよね。)言いますよね。 当事者E:マインドで、講師としてよばれてて、歌を歌ったりコメント述べたりして、それを聞いた人から、何かの役に立ったと聞いたりすると、それも仕事だなって・・・、リーダーさんが、一日終わって「皆さん、今日は、良い仕事されましたね。」って、言ってくださると、あー、こういうのも、企業とかで働く仕事ではなくても、こういうのも仕事だなあって、1000円でも貰ったら、仕事だなあって・・・。こういうことさせてもらったのは、良い経験だったなぁって思います。 当事者v:何か極端な言い方すれば、僕らの賃金みたいなんは、賃金を払うところがないんですよね。会社とかじゃないし、社会の構造の中ではお金が払うところがないけど、市役所から貰ってるお金が報酬なんじゃないかなあ・・・と、そういうお金貰ってるから、それが出来る。役割が果たせると思うんです。マインド来た頃は、ちょっと思い違いしてたけど、今は、そんな風に感じてます。 リーダー:今、当事者vさん言ってくださったのは、2ヶ月にいっぺん貰える、たとえば、年金であるとか、生活保護であるとか、そういった形で、稼いで給料貰うとる訳じゃないけど、その分ちゃんと役割がある。ガリガリ、ガリガリ競争社会の中で金儲けやっとる人たちは、ある意味、心を殺し合いしながらやっとるようなところがあって、ガリガリガリガリやって、ぼろぼろになっとる。でも、僕らあが、今、マインドでやらして貰ってるような役割って、すごい大切なことじゃと思うんですがねえ。それって、皆さんにしかできない仕事かも知れない。 当事者v:言葉で、癒してあげれたり、励ましてあげれたり、そういうのって、一般のところでは出ないけど、すごくその人の生きる力になってる訳やし・・・。そう感じるんですけど・・・。 リーダー:親子クラブなんてホントにそうですよね。当事者Hちゃんが話して、当事者vさんがアンパンマン歌うて・・・。あれがすごい良かった、ホッとした。って、みんな言われるんですよ。あの時、お母ちゃんが「本当にすごいホッとしたんです。」言われるんですよ。で、向こうから、マインドさんと一緒に親子クラブしたいんですけど、言うて来てくださる。で、始まって、親子クラブの写真見とったら、みんなすごい良い顔しとる。あんなエエ仕事できとる。すげえと思うねえ。大変ですけどねえ。凄い役割をされとるなあと思います。 ― 最近の「まびの道」の様子から、皆さんの経験に基づいた作業所や居場所についてのお話 − 当事者D:当事者の気持ちに寄り添って、やっていかんと・・・、そこがまだわかってない支援者が、まだまだ多い。社会から、理解のない仕打ちを受けてきた人が、支援者からも同じような仕打ちを受けても意味がない。 リーダー:真備で、理解が進んでいるのは「テーブルまび」のおかげです。当事者と呼ばれる人の苦労や苦しさをここまで、丁寧に聞かしてもらう場が、他にはない。当事者同士がわかり合えるだけでなく、専門家と呼ばれる人たちにとっても、ここまで、気持ちを聞かしてもらう場がないから、当事者の本当の苦しみを知らないで、「これでいいじゃろう。」と、ぱっとやってしまう。そういう意味では、当事者の人の話をまず聞く、いうところから始めんと・・・。 当事者D:安心できる場でないと話せん。俺らは、力技が通じるもんじゃない。頑張れば何とかなるいうもんじゃない。感覚が通じる人の中で、話してると、段々楽になって来る。 リーダー:そういう世界を広げていくしかないなあ。それをするのが倉敷モデルです。マインドで、皆さんが培って来られた語り合いの文化というか、許し合いの文化を次は、玉島で・・・そこのオリジナルで。 当事者D:「良かれと思って・・・」ってやることの9割は親の考えを子供に重ねてる。相手の情報を知ってないと、してくれる支援とこっちが思ってる支援がずれてくる。そうすると、結局、良くない結果を生み出す。知ることが一番。支援や対策の第一歩じゃと思う。そこが出来てるか出来て無いかで差が出る。 リーダー:一人の話を丁寧に話を聞かせて貰ういうことなんじゃろうねえ。人を排除せずに・・・。では、 2回目参加の学生Oさん、何か感想がありましたら、どうぞ。 学生O:4年間福祉の勉強してきて、何のために学んでるのか考えないといけないと思ったし、当事者の方の思いを知ることは大事だなって思ってたんだけど、ここに来て、自分が考えられてなかったことがいっぱいあるなって思って、頭の中いろんな思いが駆け巡ってます。当事者Eさんと同じで、私も一人の時間好きなんですが、人といる時間があってこそ、一人の時間を味わえてるんだなってことに気付いて、人の話から自分に返って考えられることって、今の自分には必要なことだと思いました。 |