倉敷地域自立支援協議会


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テーブルまび会議録詳細

テーブルまび2015年度 第11回ミーティング
会議日時
平成28年2月14日(日) 13:00〜
■ 日時:2016年2月14日(日)13:00〜15:00
■ 場所:Beerまび
■ 参加者:当事者R、一般の人G、当事者S、当事者y、当事者F、当事者j、マインドD、当事者E、当事者D、リーダー、当事者H、大学A、一般の人J
(敬称略)

― 近況報告と自己紹介の後、前回のB型事業所の話になり、当事者jさんの話から ―

当事者E:単調な作業ですから、変化を求める人には飽きると思うんです。フルーツネットなんかねえ。

リーダー:どんなとこじゃったら、行きとうなるんでしょうか?

当事者j:折り方が上手になって、もっとたくさんできて、褒められるようになったら、行きとうなるかもしれん。

リーダー: 自分がやれるようになったら、やりがいとかが出来てくるということ?

当事者j:慣れてきて、だいたい文句言われんようになったら。

当事者E:前来られてた利用者の方も、しんどくなって、もう、その材料を見ただけで、嫌気がさして来れなくなって辞められた方もたくさんいます。誰かに作業を強要されてるんじゃないんだけど、強要されてるように感じる。本人がボチボチやろうというのじゃなく、追い込まれて、目の前の作業を綺麗にたくさんしようと思いだすと、この場から逃げたいと思いだす、すると来れなくなる。「まびの道」では、仕事できなくても、来るだけでも良いっていう方も、何人かはそういう方もおられるんですが、作業が出来なくても、来るだけ来る。来て、挨拶だけして帰るんですが、それがその人にとって一日の大切なものにつながっているんだと思うんです。
僕にとっては、何で11年も続いてるかと言えば、そこが時間を過ごせる場所なんですよね。危害を加えられるわけじゃなく、丁寧に作業をしていけば、達成感がありますからねえ。だから、ありがたいですねえ。
たいてい、自分の好きな場所へ行けばお金を取られますからねえ。やっぱり、お金を使わないで過ごせる場所としては「まびの道」なんか最高ですねえ。所長さんなんかも居場所を提供してくれてるんです。もちろん、本気で就労を目指しておられる方もおられますから、その人の邪魔にならないように、隅の方でやってるんですが、工賃は、そんなに多くないんですけど、お金を使わないで、この場所を使わせてもらえるだけでもありがたいです。

リーダー:居場所なんですねえ。当事者Fさんなんかどうなんかなあ。

当事者F:どうなんかなあ。作業の能率が多少悪うても、みんなと和気あいあいと出来りゃあええなあ。

リーダー:仕事に集中されてる方もいて、安気に喋れないのが苦痛なんかなあ。

当事者F:やっぱり、雰囲気に押しつぶされそうになる。(笑)

当事者E:物も言わずに自動車部品を組み立ててる。流れ作業みたいに、誰々さんが表を張ったら、誰々さんが裏を張るみたいな、工場のラインで働いているような・・・機械的に扱われるのが嫌な人は向きませんね。人間的な話題で、思いを伝えて、思いを受け取るという思いやりの対話はなくて、もう、綺麗に作業を仕上げてノルマをこなしていこうというのが取り組みの第一歩なんです。でも、話が尽きた時にも連続して作業があればそれは助かったりもします。また、元の作業に戻れますから・・・。

リーダー:何もすることがない、手持ち無沙汰も困りますよねえ。何かすることがあるってことはありがたいのかもしれませんね。

当事者E:また、邪魔物扱いいうかねえ。「来るな」とは言わんけど、何となく雰囲気がねえ。で、僕らはそういう雰囲気に敏感ですからねえ。「あっ、これは嫌われてるなあ、来ん方がええなあ。」ってね。それで、居場所が少なくなってしまうんです。

リーダー:そんな風に感じられるんですなあ。

当事者j:行く所があるだけでもありがたいなあ思うんじゃけど、起きられんかったり・・・、

リーダー:マインド作業所は「行きとうない。」いうことは、ないん?何でなん?

当事者j:やっぱり、居場所になっとる。仕事がキツうないから・・・。

リーダー:さっき当事者Eさんが言うてくれたように「仕事をしなければならない。」っていう雰囲気があるんかなあ。当事者Sちゃんが行ってるところは、どうですか?

当事者S:午前中はフルーツネットして、午後は、軍手です。軍手は糸きりとか色々あるんですけど、みんな仲良くやってます。

リーダー:そこに行くのが苦になったことはなかったん?

当事者S:苦になったこともあったんですが、やっぱり、仲間が良いので、人間関係が良いから行ってます。女友だちが多いので・・・。

リーダー:同じような、「病気」と言われるんか「障がい」と言われるんか解りませんが、それでも、たくさんの仲間がおるというのは心強いですなあ。当事者Rさんなんか、家で、一人で居られると、話し相手がおらんですなあ。

当事者R:僕は、心理学の本をたくさん読んでますからなあ、医者や看護師とは、よう話が合いますが、そうじゃない時は、ストレスが溜まります。

リーダー:何か、もっとみんなが、居心地がよくて、やりがいがあるようなもん、作れんのかなあ。用意出来んのじゃろうか? わしゃ、出来るような気がするんじゃけど、みんなが怠慢して作ってないような気がする。みんないうのは、当事者の人じゃなくて周りの人間たちが・・・。福祉事業所なんかも、もうちょっと知恵出してすりゃあ、もっと当事者の人たちが居心地よく出来る形をつくれると思う。何でつくらんのじゃろうかなー・・・。

―中略―

リーダー:今度、マインド作業所が別の場所に移転する可能性があるんですが、どんなものがあったら良いか考えよるんですが、どんなものがあったら良いですかなあ?

当事者E:「まびの道」は、「三障害」が一緒なんですよ。だから、精神疾患の理解がされにくい。苦しいから帰るというと「ええなあ、『エライ』言うたらすぐ帰れるんか。」って他の利用者さんに言われたり。気が滅入って苦しいから海を見に行くと「ええなあ。遊びに行けて。」、そのたびに罪悪感が積もっていって・・・。僕は、障がいの種類が違うって説明するんですがねえ。理解があって、理由がわかったら解ってもらえますからね。

リーダー:仲間として共有できる集団が大切ですわなあ。

当事者D:リーダーさん、縁側があったらどうかなあ。(縁側)近所の人が寄ってきて、お茶するような・・・。
風通しというか、外部の人が入るころによって変なとこじゃないと分かったり、近所と仲良くなるのもエエし。そういう点で、縁側とか、庭にベンチとかあったら良い。そうしたら、作業のための作業じゃなくて、タバコ吸いよったら、近所のおばちゃんが寄ってくるとか、敷居の低いものが欲しいな。

リーダー:入りたくないような空気感のある建物や環境じゃダメってことかな。

当事者D:制度上どうかわからんけど、外の人が来てくれて一緒に作業手伝ってくれたりいうのは・・・。

リーダー:大丈夫。これから、お年寄りが増えるじゃろう。で、仕事も、することもなくて、暇しょうるとか・・・、一緒に何かできたらいいなって思いません? ひとつ思ってるのは、このあたりで生産されてる葡萄とか桃とかで、出荷できないキズものが出たりして、それがもし捨てられたりしよったら、これってもったいない。そういう傷物を持ち込んでもろうて、ドライフルーツにしたらどうじゃろうと妄想してます。で、それを真空包装、真空パックにしたら、年中使えるようになる。この旬のフルーツが活きるんです。ここへ遊びに来てくれたおじいちゃんおばあちゃんにも手ごうしてもろうて、ちょっとは小遣い貰ろうて帰れるような・・・。

当事者D:俺なんかお地蔵さんとかをイメージしとる。民生委員さんなんか巻き込んで・・・。貸しスペースとか。(貸しスペースね。工房みたい?)俺のイメージでは、こういうのがあるんで、自由に使うてください。工房でもいいですし、お仲間とのお茶でもいいですし・・・。あなた次第で使っていいですよ。(仲間と一緒に使うて貰う。セルフサービスの喫茶店)畳の間が良いと思う。当事者会なんかやってると、畳の方が話がはずむ。しんどくなったら横にもなれる。何にでも使える。

リーダー:当事者Zさんが言うとられたんじゃけど、夜に立ち寄って、飯が食える。安うて、200円出せばご飯が食べれて、8時まではテレビが観れて、「お休みなさい」って帰る。もっと贅沢いえば、風呂にも入れる。風呂入って、飯食うて帰る。ミニミニスーパー銭湯じゃな。

当事者D:当事者Fさん、夜、欲しいものって何? しんどい時とかあるがぁ。

当事者F:話し相手じゃなあ。

リーダー:やっぱり、人ですねえ。何か、夕方なったら寂しゅうなるでしょう、何かねえ。誰かが、傍に居ってくれたらねえ、一人で、ご飯作るのしんどい時もあるがぁ。みそ汁とご飯と、あとはチンして食べれるものでもちょっとあればいいがぁ。そういうのがあって、誰が来てもいい、飯屋。(アロマとか植物とか・・・あったらええ。)

当事者D:あそこ行きゃあ、ご近所さんに会える、みたいな。

一般の人I:テレビのカンブリヤ宮殿で見たんですが、千葉県の船橋市にあるピーターパンというパン屋さんの経営者の方がお店の外に大きいテーブルを置いて、無料コーヒーのサービスを始めたら、子ども連れの若いお母さんや近所の老人たちが集まって、知り合いになったり、常連になったりして、交流に役立ってるみたいで、「ああ、いいなぁ」と思ったんです。

リーダー:無料ってのがいいねえ。(無料ってのは、地域の人に投資するってこと?還元するとか。)僕らぁ、お金儲けが目的の団体じゃないんで、地域のみなさんが喜んでくれりゃあエエし、利用する人がニコニコしてくれりゃ、僕たちのNPO法人のひとつの目的「互いに支えあって生きる平らで豊かな地域をつくる」役割を果たせるんですね。他に良い知恵ないですか? 早ければ来年の今頃には、建っとるかもしれん・・・。

当事者E:それは、やっぱり精神疾患の人が集まるんですか?

リーダー:マインド作業所が移転しますから、精神の人たちが使われる作業所が中心じゃけど、そこに誰が遊びに来ても良い。

当事者E:そりゃあ。疾患がなくても、気のいい人が来て友だちになれりゃあ、渡りに船ですわなあ。病気の知識もあって、会話もできる人がスタッフにいて、薬のアドバイスが出来たり、日常生活の送り方の提案してもらえたりしたら・・・、基本的なところが乱れてくるのが精神疾患の人には多いですからねえ。

当事者D:リーダーさん、トイレを充実させたらどうかなあ、ちょっとトイレを借りに来られるような多目的トイレ(とっても気持ちのいいトイレ?)、ちょっと借りに来たら「気持ちええなあ。」みたいな。入るきっかけになったり、身体障がいの人が使えたり、セクシャルマイノリティの人が使えるような。

リーダー:ユニバーサルデザインの気持ちのいいおしゃれなトイレがあったら・・・ねえ。(トイレが綺麗だったら、ここはしっかりしてるなあって・・・。)

当事者S:公園が出来たら良い。(公園かなあ。よし、300エーカー位買うか。)公園があったら、トイレも行きやすい。(そうか。)

当事者F:安く飲めるバー。

リーダー:「Beerまび」があるがー、ここ十分安いがぁ。マインドのみなさんもよう、夕方、使うてくださるがぁ。 

当事者E:ここでよく当事者Zさんと音楽の話するんですよ。僕の知らないことを教えてくださる。

一般の人G:当事者Eさん、ギターの練習ができるところはどうですか?

当事者E:ああ。防音のついた。カラオケも出来るし。ライブハウスは高いし。そりゃ良いですよ。音楽仲間が集まれる。

当事者D:地域の掲示板は?(当事者Dさんすごいなあ。いくらでも出てくる。脳が若いんですね。)

リーダー:地域のみなさんに発信するとか、情報交換するいうことですか。自分たちだけで楽しもうというのではなく、みなさんと交わりたいというか、一緒に何かしたいいうことがたくさん入ってますなあ。
何か新しいもの作りたいなあと思ってます。何か思いついたことあったら、知恵を寄せてやってください。まだ、間に合いますので・・・。

当事者E:あと、自分の思ってる価値観を曲げられたり、さげすんで言われたりするのは、お互いに辛いです。だから、そういう配慮があるようなスタッフがいたり、当事者がいたり、人間関係が作りやすいようなところが良いですね。

リーダー:「人を誹謗中傷しない。」とか「人に勝手に価値を決めない。」とか「相手に配慮する。」とか、まあ、当たり前のことなんじゃけど、「この場所にいる間は、みんなでこれを守ろうよ」、みたいな、そんなみんなの約束事があったらいいですなあ。

―この後も、長く人生と懸命に闘われて来られた方のお話などを伺いながら、今回の「テーブルまび」は終わりました。―

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